8つの水族館が共同で実施し、実験の模様は来館者にも公開するという。
メスが産んだ卵をオスが育児嚢という袋で孵化させるタツノオトシゴは、過去の研究では、雌雄が互いに忠実で協力し合っているとされてきた。
今回の実験では45匹のタツノオトシゴが使われ、パートナーの一方を「誘惑」して他のタツノオトシゴに仕向ける試みを行う。
独西部オーバーハウゼンにある同国最大の水族館「シー・ライフ・センター」のロバート・ドノソ館長によると、実験でタツノオトシゴはそれぞれ違った番号の色付き首輪を付けられる。
「どのカップルが一緒に泳ぎ、パートナーを代えるのがあるかどうかをわれわれも来館者も見ることができるでしょう」と同館長は話している。
タツノオトシゴは、伝統医薬として、あるいは水族館の展示用として乱獲されているほか、漁網に誤ってかかったり、生息地であるサンゴ礁や海中林の破壊により、絶滅の危機に瀕しているとされる。